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 パテントに関する専門用語
  

 No:  1139   

追加の特許/特許出願/国内優先権

 
体系 過去の制度
用語

追加の特許

意味  追加の特許とは、明治32年から昭和60年の間に存在した制度であり、追加の発明(原発明の改良或いは拡張的な発明)に追加の特許出願されたときに廉価に且つ簡易に保護する制度です。


内容 @追加の特許の意義

(a)追加の特許は、現在の特許法の国内優先権制度の趣旨と軌を同じくするものです。発明は直ちに完成されるものではなく、原始的な形の発明に関して特許出願をした後に、その概念を拡張したり、発明を改良したりすることがあります。

(b)追加の特許はこうした要請に応えるものであり、その主要なメリット・デメリットは次の通りです。

・メリット…低料金で特許出願し且つ権利を維持することができる。

・デメリット…追加の特許権の存続期間が原発明の特許の存続期間と同じである。

A追加の特許の廃止の理由

 以上の趣旨による追加の特許制度ですが、昭和45年の改正により、特許出願の審査の進み具合と切り離して出願内容を公開する出願公開制度の導入により、追加の特許出願の数は激減していました。

 また原発明の特許出願が拒絶されたり、原発明の特許が無効となったときには、追加の特許出願を独立の出願に変更しなければならないという負担がありました。

 追加の特許出願は独立の出願に比べて料金が多少安いというメリットがありますが、結局は二つの特許出願をするために相当のコストが発生し、その割に存続期間に関しては原発明の特許の存続期間を超えることができないため、経済的にもそれほど有利ではありません。

 そうしたことを踏まえて、昭和60年改正で、追加の特許の制度が廃止され、代わりに国内優先権制度が導入されました。


留意点

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