体系 |
ビジネス用語 |
用語 |
After-acquired property clause(爾後取得財産条項) |
意味 |
After-acquired property
clause(爾後取得財産条項)とは、契約の締結後に取得した財産を、当該契約の合意に含めることを可能とする契約の条項です。
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内容 |
①After-acquired property clauseの意義
(a)爾後取得条項は、もともと賃貸契約の担保条項などに現れる条項です。
(b)賃貸契約の場合に、家賃の支払いを確実にするために借主の財産を担保とする条項を契約書に入れることがあります。
そういうことをしなくても家賃が滞った時点で裁判を起こして借主の財産を差し押えるということは可能ですが、実際には様々な支障(既に別の担保が付いているなど)がある可能性があるからです。
通常であれば、担保の範囲は契約を締結した時点で借主が所有している財産に限られますが、契約締結後の財産をカバーできるようにするのが爾後取得財産条項です。
②After-acquired property clauseの内容
(a)知財の分野には、爾後取得財産条項は、特許権(特許出願中の権利を含む)のような知的財産権に関して、譲渡契約やライセンス契約を締結した後に、別の特許権(after-acquired
patent)を取得した場合を想定しています。 →after-acquired patent(爾後取得特許)とは
例えば甲が有する特許権や特許出願に係る発明Aを乙に対して譲渡する契約を締結した後に、甲が第三者から先行発明Bの特許を購入して、甲が乙による発明Aの実施を妨げるということを禁止するためです。
米国では、本来、米国では、こうした行為は法的禁反言(Legal
estoppel)により禁止されているのですが、そのことをより明確にするためです。
AMP INCORPORATED v.
THE UNITED STATES 389 F.2d 448
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留意点 |
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