体系 |
権利内容 |
用語 |
国際裁判管轄 |
意味 |
国際裁判管轄とは、渉外的民事事件においてどこの国の裁判所が管轄権を持つかの定めを言います。
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内容 |
①国際裁判管轄の意義
(a)国際裁判管轄は、例えば裁判をするにあたって自国がその事件について管轄を有するのかという点で問題となります。
これは、国際法によって判断する必要があります。
(b)また外国の裁判を承認し、執行するに際して、判決国がその事件に関して管轄権を有しているかという観点から、国際裁判管轄が問題になることもあります。
②国際裁判管轄の内容
(a)特許の分野では、発明の保護を求めるときには、属地主義の下で各国の権限ある官庁に対して特許出願を行うか、特許協力条約(PCT)の受理官庁に対して、各国への特許出願の束(国内出願の束)であるPCT出願を行えばよく、特許出願の手続を行うべき相手が明瞭ですが、特許になった後の問題では、どの国の裁判所に対して提訴すればよいのか判断が難しい場合があります。
例えば特許侵害に関しては、例えば外国企業がインターネット上のサイト(英語・日本語)での譲渡の申出が日本の裁判権に服するかが争われた事例があります。
→譲渡の申出のケーススタディ
(b)平成23年の民事訴訟法の改定で知的財産に関しての規定が置かれました。
例えば同法第3条の5では、「(特許権の)存否定又は効力に関する訴えの管轄権は、その登録が日本においてされたものであるときは、日本の裁判所に専属する。」と規定されました。
(c)また被告の普通裁判籍に関しては、同法第3条の2により、
「その住所が日本国内にあるとき」
「その居所が日本国内にあるとき」
「訴えの提起前に日本国内に住所を有していたとき」
は、日本の裁判所が管轄権を有するとされています。 →普通裁判籍とは
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