今岡ニュース

2014年10月9日(木曜日) 特許ニュース

National Trademark Expo(米国の商標博覧会)


音響商標・色商標・香り商標/商標調査/知財教育

 アメリカ特許商標庁のホームページに、National Trademark Expo(米国の商標博覧会)が本年10月17〜18日に亘って開催されるという記事が報道されていました。この商標博覧会は、商標の価値と世界市場における商標の重要性を公衆に教育することを目的としており、さまざまな情報セミナーや、真正製品と偽製品の表示、さらには子供向けのワークショップなどもあるそうです。

 商標に関する展示に関しては、さまざまな商標の展示物が公募され、変わり種の商標としては音響商標・色商標・香り商標などがあり、観客の目を惹くことでしょう。こうした展示をみた若者が“音が商標になるって知ってた? 例えばスター○○の映画に出てくる、あの音が商標になるんだよ。”というような観覧者の生の声がインターネットを通じて拡散されていくのです。日本では知財教育といってもせいぜい大学からですから、スタートの時点で圧倒的に差をつけられています。

 日本では音響商標や色商標が登録対象となるのかといえば、平成26年5月に特許法等の一部を改正する法律が公布され、それらの商標を登録対象とする改正法が来年度から施行される予定であります。“音の商標をどうやって商標調査すればいいの?”という実務者の心配はさておき、こうした新しい制度が導入されるのは喜ばしいことです。しかし世間に対する周知という点ではこれからでしょう。

 音響商標等を登録する制度の導入で米国に大きく遅れをとった理由は、アメリカの使用主義と日本の登録主義との違いということもありますが、国民性の違いにも起因するのではないかと考えます。“音の商標? 面白いじゃないか。”という捉え方をするアメリカ人と、“文字や図形の商標で事足りているのに何故音の商標が必要なのですか。同業他社がやるのを見極めて我が社もするのでは駄目なんですか。”と考える日本人。人口では2倍程度しか違わないアメリカと日本なのに、大きく水をあけられてしまいました。


 
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