中国知財裁判所の新設 |
中国知財裁判所/進歩性・特許出願 |
11月16日の新聞記事で、中国司法当局が6日に知的財産に関する事件を専門的に扱う知的財産法院(我が国でいう知財裁判所)を北京に新設すると発表したという報道がありました。商標や特許の他に技術的な専門性の高い民事・行政事案も扱うのだそうです。中国に進出している日本企業にとっては、進出先における裁判制度の充実は朗報でありましょう。高いお金を出して中国へ特許出願をするのだから、新規性や進歩性を深く理解した裁判官に審理して欲しいと企業側が思うのは当然だからです。 なにしろ、近年の中国における特許出願の件数の増加はめざましく、1997年には世界の特許文献の15%であったものが、2012年にはその60%を占めるようになっています。それだけの量があると、新規性・進歩性の判断を専門的に行う裁判官や裁判機関は必要であります。 また知的財産法院の新設には、偽ブランド品対策の強化として知的保護体制を整備する意味があるそうです。とはいえ、常習的に偽ブランド品を取り扱う業者を取り締まるのはなかなか大変であるとは思いますが。 私も中国との取引の事業家の方のお話を伺う機会がありますが、“中国に特許出願をしても仕方ないね。真似する人間が多すぎて全部を侵害として抑えるのは到底無理。”という声を聴くことがあります。そういうことがないようにしっかりと知的財産の保護をして頂きたいものです。 |
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