今岡ニュース

2015年6月17日(水曜日)特許ニュース

JEGTA-日中韓審判専門家会


特許出願/審判

 特許庁は、平成27年6月下旬に、日中韓専門家会合 (JEGTA Joint Experts Group of Trial and Appeal)を日本で開催すると発表しました。

 JEGTAは、日本特許庁(JPO),韓国特許庁(KPO),中国国家知識産権局(SIPO)間の間で審判分野における協力を促進し、情報交換や制度・運用の相違に関する分析を行うための会合であり、その第1回会合は2013年に開催されました。昨年には、特許出願の拒絶査定不服審判に関する比較研究に関する報告書を作成し、これは特許庁HPを通じて提供されています。

 今回は、併せて審判官同士が直接意見交換を行う“日中韓国際審判官協議”も併せて行われるそうです。

 近年、中国の特許出願数の増加は目覚ましく、また日本から中国への特許出願件数も2014年には4万件にものぼるそうであります。こういう状況では、日中韓三か国の知財の相互理解はますます重要度を増しているといえます。

 どこの国の弁理士もそうでしょうが、自国の制度に比べて他国の制度に関する知識は不足気味です。外内(外国から日本への特許出願)担当の弁理士さんが、日本では通用しないような主張をクライアントから指示されて困った、とこぼしているのを聴くことがあります。別に中韓からの特許出願に限ったことではありませんが。日本から外国への特許出願の場合でも、審判の段階まで進んで、日本での経験に基づく予測(例えば先行技術とのこの相違点はそれなりに評価されるだろう)が外れてとまどうことがあります。

 従って、こうした会合が行われ、各国審判制度に関する情報が増えることは我々にとっても有り難いことです。


 
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