体系 |
商標制度に関する事項 |
用語 |
商品と役務との異同 |
意味 |
商品とは、商標法上において、取引対象として流通過程にのる代替性のある有体動産をいい、
また役務(サービス)とは、商標法上において、他人の為に行う労務・便益であって独立して取引対象となるものをいいます。
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内容 |
①商品と役務との共通点 (a)ともに取引の対象であることが必要です。
(イ)例えば自己の営業に係る商品とは別に、単に広告用に提供する物品は商標法上の商品ではありません。
(ロ)例えば社員教育のために、新人社員の指導・研修を行う業務は商標法上の役務ではありません。
しかしながら、その業務を有償で外部の事業者に代行させれば商標法上の役務となり得ます。
②商品と役務との相違点
(イ)商品は、有体動産であるのに対して、役務は、無体物である労務・便益です。
例えば、無体財産権である特許権(特許出願に係る保護を含む)、実用新案権、意匠権などは、商標法上の商品ではありません。
(ロ)例えば店舗でコーヒーをカップに注いで店内で飲む客に提供することは役務です。
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留意点 |
サービスマーク登録制度が導入されましたが、これにより、「商品」の概念が緩和されたものと、例えば商品の有体動産性が放棄されたものと考えるべきではありません。
例えば物を移動せずに、その機能のみを提供するごとき行為は、流通性がないので、法律上の商品ではないと考えるべきです。 →商品の流通性とは
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