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 パテントに関する専門用語
  

 No:  1430   

禁反言の原則/特許出願

 
体系 特許出願の審査
用語

禁反言の原則とは(一般法の)

意味  禁反言の原則とは、一般に、英米法上のフェアプレイの観念によるものであり、AがBの意思表示を信じて、それに基づいて、自らの地位を変更した時は、Bは後で自己の表示が真実ではないことを理由として、それを覆すことができないことを主たる内容とする原則をいいます。


内容 @禁反言の原則の意義

(a)禁反言の原則は、英米法の判例の中から生まれた原則であり、個別の事案の事象に応じて、記録による禁反言(estoppel by record)、証書による禁反言(estoppel by deed)などの様々な態様があります。

(b)しかしながら、そのうちで重要なものは、表示による禁反言(estoppel by repre-sentation)です。

 表示による禁反言は、取引の安全を保護するために重要な概念であり、例えばAとBとの間で契約を締結する場合であって、Aが行った意思表示を信じて、Bが契約を結ぶに至ったときには、Aが後でその意思表示を覆すことができないというものです。

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A禁反言の原則の内容

(a)特許法上の包袋禁反言の原則との関係

・包袋禁反言の原則とは、特許出願人が審査段階で意見書や補正書により或る意思の表示(先行技術との相違点などの主張など)を行い、審査官がこれを信じて特許を付与した場合には、権利者は、その意思表示と矛盾するような特許権の主張をすることができないという原則を言います。

・包袋禁反言の原則は、一般法上の禁反言の原則に由来するものです。一般的な禁反言の原則は、A及びBの間で、Aが行った意思表示をBが信じて、何事か(例えばAとの契約)をした場合に、Aがその意思表示を覆すことができないというものです。

 言い換えれば、Aの意思表示を信じたBを保護するための概念です。

・包袋禁反言の原則は、特許出願人の意思表示を信じた者(審査官)と、この原則により保護を受ける者(特許侵害訴訟の被告)とが一致しないので、一般法上の禁反言の原則とは異なる点があります。

・しかしながら、意思表示を信じて何事かをしたという状況ではない場合には、適用の基本的前提を欠くというべきです。



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