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1494 Reverse(判決)/特許出願 |
体系 |
外国の特許法・特許制度 |
用語 |
reverseとは(判決の) |
意味 |
判決のreverseとは、判決を破棄することですが、米国の裁判所では、判決に絶対的な誤りがあることを理由としてその効力を否定するというニュアンスがあると言われています。
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内容 |
@Reverseの意義
(a)一般の辞書では、“reverse”の翻訳として、(下級審の判決を)“覆す”などが挙げれますが、日本の法律用語に当てはめると、“破棄”がもっとも妥当であると考えられます。
(b)米国の最高裁判所のマニュアルによれば、“原判決が絶対的に誤りである場合”(the judgment below to be
absolutely wrong)である場合に、“reverse”という用語が用いられているようです。
(c)それに比べて、より緩やかな意味として“vacate”があります。 →Vacateとは(判決の)
AReverseの内容
(a)知財の分野では、特許出願に対する特許の許否が争われたIn re
Hodges事件において、先行技術文献は、本質的にある技術要素(inlet
seat)を開示しているという特許庁審判部(PTAB)の判断を退けて、当該特許出願に対する審決を“reverse”しています。
これは、単なる技術的な事柄に関する事実認定ですから、その技術の性質や機能を深く検討していけば、原則的に、その技術要素を開示しているか否か、白黒の決着を付けることができる事件です。
裁判所としては、特許出願に対する審決が絶対に間違っているという自信があったのでしょう。その結果として“reverse”という言葉が用いられています。
(b)なお、“reverse”及び“vacate”の何れを用いるのが妥当かが裁判上で争われた事例もあります。
→reverseのケーススタディ1
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留意点 |
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