内容 |
①Decree(判決)の意義
(a)コモンローと平衡法とが裁判所法により融合される時(英国において1873〜1875年、米国においては1938年)まで、コモンロー裁判所の判決は“judgement”と、また平衡裁判所の判決は“decree”と呼ばれていました。
しかし、裁判所法以後は、特に区別されていません。 →Judgement(判決)とは
(b)もっとも、一部の法律の分野(遺言の検認・離婚・海事部)の判決では、通常decreeという用語が用いられます。
(c)なお、Decreeには、政令という意味もあります。
例えば“特許”が一つのシステムとして許諾されるに至ったのは、1474年のベニスであると言われています。
すなわち、ベニス人は、“新規で発明的な装置については政府にcommunicate(通知すること・特許出願の手続の原形)するべきである、そうすれば、将来の侵害に対して法的な保護を与える”旨の政令(Venetian
Patent Statute)を出したのです。
この制度は、各国に広まり、そして18世紀の英国では、公衆の利用(public
access)を可能とするために、特許出願の手続において、発明の作用の原理を記載した完全明細書が要求されることとなり、今日の特許制度の形に近づきました。
②Decree(判決)の内容
(a)“Decree”という用語は、主として、最終的な決定に対して用いられますが、それだけではなく、中間的な決定(interlocutory
decree)にも用いれらます。
|