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KSR判決と非自明性の考え方1/特許出願(外国)/進歩性審査基準/KSR |
体系 |
外国の特許法・特許制度 |
用語 |
MEPE抄録−KSR判決と非自明性(進歩性)の規定の考え方1 |
意味 |
米国のMEPEは、判例を中心として特許出願の審査の考え方を示したテキストであり、日本での進歩性審査基準と同様に位置づけられています。ここでは、進歩性に関する新旧2つの判決(KSR判決及びグラハム判決)に関するMEPEの解説を紹介します。
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内容 |
@MEPEの解説抜粋
KSR判決において最高裁は、いわゆるグラハム判決(Graham v. John Deer Co. 383 U.S.
1)で示された、自明性を決定する基本的な枠組みを確認する反面、連邦巡回裁判所がTSMテスト(Teaching-Suggestion,
Motivation test)を過度に硬直的かつ形式的に適用する誤りを犯したと指摘した。
とりわけ、最高裁判所は連邦巡回裁判所が次の4つの誤りを侵したと指摘した。
1.裁判所及び審査官が特許権者の直面している問題にのみ着目すればよいとしたこと。
2.その問題を解決しようとする当業者が、同じ問題(の解決を)意図した先行技術にのみ導かれるであろうとしたこと。
3.試みることが自明(Obvious to
try)という理由で先行技術の複数の要素の組み合わせを提示することでは、特許クレームの自明性は証明できないとしたこと。
4.裁判官や審査官が後知恵(hindsight)に陥ることのリスクを過剰に強調する余り、過度に予防的なルールに拘り、判断をする者が技術常識(common
sense)を根拠とすることを否定したこと。 →KSR判決と非自明性(進歩性の規定)の考え方(MEPE)2
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留意点 |
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