体系 |
権利内容 |
用語 |
主位的請求 |
意味 |
主位的請求とは、法律上両立しない複数の請求をする場合に、優先順位が一番目である請求といいます。
|
内容 |
@主位的請求の意義
例えば特許侵害訴訟において、実施行為の停止を求める差止請求と、過去の実施による損害の賠償を求める請求とは、法律的に両立しますので、双方の請求を並記することができます。してともに請求できます。
しかしながら下記の通り損害賠償額の算定方法が複数あるときには、両方の金額を請求すると利益の2重取りになってしましますので、択一的な請求とならざるをえません。そうした場合に、請求の順位を定めて、裁判所が主位的請求を認めることができないときに、予備的請求の是非を審理するということが行われます
A主位的請求の内容
特許侵害訴訟において次のような請求をすることが考えられます。
主位的請求:被告が受けた利益の額を原告の損害の額と推定して特許法第102条第2項の規定による損害賠償を請求する。
予備的請求:原告は特許発明の実施を無断することにより、実施料相当額の支払いを不当に免れ、それにより原告が同額の損失を被ったとして、当該実施料相当額を不当利得として返還を請求する。
[参考例]平成26年(ワ)第9977号
|
留意点 |
原告の請求に関して順番付けしたものを主位的請求、予備的請求というのに対して、請求の根拠である主張に関して順番付けしたものを主位的主張、予備的主張ということがあります。
→主位的主張とは
|