パテントに関する専門用語
  

 No:  895   

管轄権/特許出願/無効審判/特許侵害

 
体系 権利内容
用語

裁判管轄権

意味  裁判管轄権は、ある事件に対して特定の裁判所が裁判を行う権限を言います。


内容 ①裁判管轄権の意義

 特許侵害訴訟に限らず、一般に裁判を提起する場合には、日本中に数ある裁判所のどこにでも提訴することはできません。

 一般に、ある事件の当事者がどの裁判所に提訴するべきかを根拠付ける関係を、裁判籍と言います(→裁判籍とは)。

 そうした関連性に基づいて、特定の裁判所が裁判を行う権限を行使できる範囲が、裁判管轄権です。

②裁判管轄権の内容

 裁判の管轄の定めの中で、特に強行性の高いものを専属管轄と言います(→専属管轄とは)。

 例えば特許出願の拒絶審決や訂正審判・無効審判などの審決に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄となります(特許法第178条第1項)。

 特許出願の審査や無効理由・訂正要件の審査などは専門性が高いため、特許庁の判断を尊重し、一審省略して東京高裁の管轄とする趣旨です。

 これに対して、当事者の合意により変更の可能性のある管轄を任意管轄と言います(→任意管轄とは)。


留意点

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