体系 |
手続の総則 |
用語 |
任意規定 |
意味 |
任意規定とは、当事者の意思によって異なる効果を生じさせることができる規定を言います。
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内容 |
①任意規定の意義
任意規定は、法令で規定していても当事者がそれと反する意思表示をすれば適用されない規定です。
任意規定は、強行規定に対する概念です(→強行規定とは)。
契約自由の原則から、私法の大半は任意規定です(→契約自由の原則とは)。
契約を締結するときには、任意規定と異なる条項を契約書に入れると、有利な立場に立つことになります。 →任意規定のケーススタディ1
②任意規定の内容
(a)例えば特許権の共有に関して、特許法第73条第2項には、「特許権が共有に係るときは、各共有者は、契約で別段の定めをした場合を除き、他の共有者の同意を得ないでその特許発明を特許発明の実施をすることができる。」と定めています。
契約で“各共有者が特許発明を実施するためには、他の共有者の同意を要する”と定めれば、この規定は適用されないのですから、これは任意規定です。
(b)また特許法第95条には、「特許権、専用実施権、通常実施権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定をした場合を除き、当該特許発明の実施をすることができない。」旨を定めています。
特許発明の実施には通常相当の設備を必要とすることは技術の熟練を伴わなければならない場合の多いことを考えると、質権者が実施の権能を有するという制度よりも質権設定者が実施の権能を有する制度の方が望ましいからです。当然ながら、本条には仮専用実施権や仮通常実施権は規定されていません。特許出願中の段階では、特許権の独占排他的効力は生じていないからです。
本条も「契約で別段の定をした場合を除き」という文言がありますので、任意規定です。
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留意点 |
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