内容 |
①事実行為の意義
「行為」は、法律上、法律行為と事実行為とに大別できます。
法律行為とは、例えば特許権や特許出願に係る権利(特許を受ける権利)の譲渡の如くであり、の如く、それらの権利を行為者の意図(特許権等を売りたい)と行為の結果(対象の譲渡)が一致しています。
→法律行為とは
これに対して、事実行為は、法律上の精神作用を必要としないものであり、知財の分野やでは例えば発明をする行為が該当します。
発明に精神活動を要しないというのはおかしいと思われるかもしれませんが、ここでの精神活動とは法律上何かを意図することという程度の意味です。例えば小さい子供でも事実行為としての発明はできます。
②事実行為の内容
権利能力を有する自然人が発明をしたときは、原則として発明者が特許を受ける権利を原始的に取得します。(特許法第29条第1項柱書)。
発明は、事実行為であるため行為能力の無い者も発明者となり得ます。従って、未成年者等でも特許出願人となることができます。
但し、実際に未成年者が特許出願人として自己の利益を防御することは難しいため、実際の手続は代理人(法定代理人又は委任代理人)によってしなければなりません。
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