体系 |
特許出願の審査 |
用語 |
審査請求に先立って |
意味 |
審査請求の手続は簡単ですが、その際に特許申請によって発生するコストの大部分を支払うことになります。特許出願人は無駄な出費をしないように注意する必要があります。
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内容 |
@特許出願後の明細書の再検討
先願主義の下では、特許出願を急ぐあまり発明者の認識している実施態様の全部が明細書作成者に伝わっていない可能性があります。特許出願直後に不備を見つければ審査請求の前に再度の特許出願や国内優先権主張出願をして対応できます。特許庁の出願料を再び払うことになりますが、相対的に安く対応できます。
A特許出願後の調査による先願の検討(→特許出願後の再調査)
特許出願の日から1年6月経過後に再び特許調査をして、事前の調査の空白期間を埋め、新規性・進歩性のない特許出願に審査請求料を支払うことを回避できます(→特許調査)
B国内優先権を利用した改良発明の取り込み
特許出願の日から1年以内にした改良発明を、国内優先権を利用して包括的に権利化することができ、審査請求料を節約できます(→国内優先権の利用)
C出願の単一性への対策
実施化の優先順位に対応して請求項の順番を調整することで、優先度の高い技術について審査を受けることができます(→単一性対策)
D出願書類の推敲及び補正の検討
特許出願後に事業計画が変化して、複数の請求項のうちの幾つかに関して権利化が必要なくなったというようなことがあります。そうした場合に、特許出願人は、不要となった請求項を削除する補正を行い、それにより審査請求や後日の特許料の支払い額を低減することができます。さらに明細書などを再検討して、誤記や不明瞭な箇所を補正することも審査を受ける前に行うことが望まれます。特許庁から記載不備による拒絶理由通知が来てしまうと、それだけ権利化のペースが遅くなるからです。
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留意点 |
早期の権利化が望まれる場合に、審査請求と併せて早期審査の申請を検討して下さい。審査請求から1回目の拒絶理由通知が出るまでの時間を短縮できます。
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