体系 |
特許出願の審査 |
用語 |
早期審査 |
意味 |
早期審査とは、出願人の方からの申請により、特許出願の実体審査を通常に比べて早く行う制度です。
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内容 |
@特許出願人は、例えば出願と同時に発明の実施化を開始したので早く特許権が欲しいと希望するときに、実体審査を早期に行うことを申請することができます。もちろん、予め審査請求を行っていることが必要です。申請の条件は、特許出願に係る発明を実施していること、同じ出願を外国にしていること、いわゆる中小企業や個人等(大学・公的研究機関を含む)などです。
A審査が早くなるのは、主として申請から一回目の拒絶理由通知が発せられるまでの期間です。審査自体はきちんとしなければならないので、簡単に審査期間を短縮するというわけにいかないからです。特許庁のHPによれば、早期審査の申請から2月程度で一回目の拒絶理由通知が送付されます。
B早期審査を申請できるのは、特許出願人又はその代理人です。第三者の審査請求の場合に、第三者が申請することはできません。特許出願人の中にはゆっくり権利化を図りたいという人がいるかもしれないからです。
C上記申請を行うには、「早期審査に関する事情説明書」を提出します。事情説明書には、特許出願人が知る先行技術文献を説明する欄があります。請求項に係る発明との技術的な相違が審査官によく判る程度にしっかりと説明しましょう。そうすることで早期審査の実効があがるからです。
Dその他の条件等に関しては下記を参照して下さい。 →特許出願の早期審査とは
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留意点 |
早期審査の申請により実体審査が早期に行われると、早期に権利化されることが期待できますが、逆に早期に拒絶される可能性もあります。これにより、発明に係る製品に「特許出願中」と表示できる期間も短くなる可能性があります。特許出願中とは、出願が特許庁に係属していることを示す表示です。これにより製品が将来権利化される可能性をライバル業者にアピールして模倣を牽制する意味があります。
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