体系 |
特許出願の審査 |
用語 |
最後の拒絶理由通知制度の導入の趣旨 |
意味 |
最後の拒絶理由通知は、審査のやり直しを防止するために補正を制限する趣旨で導入されました。
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内容 |
第1回目の拒絶理由通知が出され、特許出願人が請求項を補正せずに意見書で反論をしたが、未だ拒絶理由が解消されていないときには、そのまま拒絶査定となります。
しかし特許請求の範囲の補正により第1回目の拒絶理由通知で通知した拒絶理由は解消したが、再度拒絶理由通知を出すべき場合があります。
補正により追加した技術的要素を開示する別の技術文献がある場合です。最初からその要素を特許請求の範囲に記載していたら一度の拒絶理由通知で済んだものを余分の手間が生じたことになります。
また要件A+Bからなる発明を、要件A+B+Cと補正するのなら良いのですが、要件A+B+Cからなる発明を、要件A+C+Dとする如く、元々あった構成要件まで入れ替えてしまうことがありました。
こうなるとそれ迄の審査をやり直しとなり、特許庁の審査コストが異常に増え、そうした補正を繰り返す特許出願人とそうでない者との間の不公平が生じます。
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留意点 |
最後の拒絶理由通知を必ずしも深刻に考える必要はありません。例えば審査官は意見書・補正書におおむね納得して特許査定をする意向であるが、記載の不明確な点を補正して欲しいという場合に最後の拒絶理由通知を出すこともあるからです。
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