| 体系 |
権利内容 |
| 用語 |
特許権の効力が及ばない範囲（特許法第６９条） |
| 意味 |
特許権の効力が及ばない範囲とは、業としての他人の特許発明の実施を排除できるという特許権の排他的効力が制限される範囲をいいます。ここでは特許法第６９条で規定されている内容のみを説明します。
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| 内容 |
①特許権は独占排他権ですから、その範囲内で権原なき第三者の実施は排除されます。しかしながら、このような排他的効力を認めることが産業政策的見地や公益的見地から妥当でない場合もあります。そこで特許法は特許権の効力を次の場合に制限しています。
②試験又は研究のためにする特許発明の実施 技術の進歩を図ることで産業の発達を図るという特許法の趣旨から規定された制限です。
③単に日本国内を通過するに過ぎない船舶・航空機等の実施 パリ条約上の要請から国際交通の便宜を図るための制限です。
④特許出願の時から日本国内にある物の実施 かかる物にまで特許権の効力を及ぼすことは物の所有者に対して酷だからです。
⑤２以上の医薬の混合により製造される医薬又はかかる医薬の製造方法について、医師又は薬剤師の処方箋により調剤する行為又は調剤した医薬の実施
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| 留意点 |
実用新案権及び意匠権に関しても同様の規定（医薬に関する部分を除く）があります。商標権に関しては、別個に規定があります。②に関しては後発医薬品の実施のための試験が問題となっています。
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