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●In re Linnert 309 F.2d 498


進歩性/特許出願/問題の原因/ステンレススチール

 [判決言い渡し日]
1962年11月14日
 [発明の名称]
ステンレススチール及びステンレス製品
 [主要論点]
進歩性の判断における特許出願人が直面する発明の問題の原因の解釈

 [判例の要点]
 特許出願人が解決しようとする問題の原因(source of trouble)を発見すること、及び、その解決策を適用することは、いずれも当該特許出願人に独占排他権を付与する根拠(進歩性を認める根拠)となります。

 [本件へのあてはめ]
 特許出願人の発明は、良好な溶接特性を有し、主たる成分としてクロムとニッケルとアルミニウムとを包含する析出硬化系のステンレススチールであって、少量のチタン・ジルコニウム・ウランを含むことを特徴とするものです。

 特許出願人が解決しようとする問題は、上記の主成分を包含するステンレススチールでは、溶接時に溶接箇所に微細な気孔を生じて溶接特性が悪くなることであり、

 この問題の原因は、窒化アルミニウムなどの不純物が溶接に熱分解して窒素ガスを生ずることであります。

 窒素に対して強い親和力を有する物質(チタンなど)を窒素吸収手段として利用することは先行技術として知られていましたが、窒素ガスにより前記スレンレススチールの溶接特性が劣化することを示す先行技術はありませんでした。すなわち、問題の解決手段は既知であっても、問題の原因は未知であり、この問題の原因の解明は発明の不可欠の一部です。
米国特許法の非自明性(進歩性)の規定は発明の全体を考えて自明か否かかを判断するべきことを定めており、特許出願人の発明に進歩性がないとした審決は取り消されるべきです。

 [先の関連判決]
In re Antonson 272 F.2d 948(問題の原因の発見の困難性)
 [後の関連判決]
 
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