●184 F.3d 1339（1/2）（損害賠償権等不存在確認訴訟／否認）

均等論／特許明細書／特許出願／電子ゲーム装置

［判決言い渡し日］

１９９９年７月２０日

［発明の名称］

リール停止位置の選択に乱数発生装置を利用した電子ゲーム装置

［主要論点］

ミーンズプラスファンクションクレーム（機能的クレーム）への均等論の適用

［判例の要点］

　特許出願人が保護を求める発明を複数の技術的要素の組み合わせとして特定し、一つの要素を、これを裏付ける構成・素材・行為を特定することなく、特定の機能を実現する手段として記載したとき、その要素は特許出願人が明細書に開示した装置・素材・行為の記載例と同一又は均等のもの（同一の機能を発揮するものに限る）のみをカバーするものと解釈されます。置換物が均等か否かは、元の要素との相違が非実質的であるどうかで判断します。

［本件へのあてはめ］

　本件特許は、スロットマシーンのリールのストップポジションを決定するために、複数のストップポジションに複数のナンバーを割り当てる手段を有しますが、この要件は、文言上、実施例に記載された、各ポジションにシングルナンバーを割り当てる手段であり、ナンバーの組み合わせを割り当てることまでは含まれないと解釈されます。しかしながら、各ポジションにシングルナンバーを割り当てることと、各ポジションにナンバーの組み合わせを割り当てることは、実質的な相違がなく、機能的にも異ならないので、均等侵害が成立します。

［先の関連判決］

983 F.2d 1039,1042 Valmon Indus., Inc v. Reinke Mfg.

［後の関連判決］

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