内容 |
①契約書の書き方の意義
(a)契約自由の原則の一つとして契約方式の自由というものがあり、これにより、契約書の形式は自由です。 →契約方式の自由とは
一般的には、
契約書の名称⇒
前文(甲と乙とは次の通り契約する。)⇒
本文(第1条 ○○)⇒
⇒(契約締結の証として本契約書2通を作成し、甲、乙がそれぞれ保有する)」
⇒日付
⇒押印
という形をとることが通常ですが、必ずしもこれに拘る必要はありません。
(b)しかしながら、標準的な契約書の書き方を理解していると、ある契約を締結する際にその契約書の原案が標準的な契約に比べてどこがどう違うか、それが自分にとって有利か不利かを判断することができます。
・例えば契約が発生する義務がいつ開始して、いつ終わるのかは常に注意を払う必要があります。
具体例として特許出願や特許権に関してライセンス契約において、ライセンサーがライセンシーに技術指導をする場合に、それが技術導入の段階だけという意図ならばその旨を明記しておく必要があります。
・契約違反などの効果(ペナルティや解約など)があるかどうかも重要です。
(c)契約書の書き方だけの問題ではなく、契約内容の知識も必要ですが、知的財産のライセンス契約に関しては、次のような点が重要です。
・ライセンサーが特許権を維持するべき義務
・ライセンサーが第三者の侵害行為に対応する義務 →契約書の条項
②契約書の書き方の内容
(a)具体的な書き方の留意点は次の通りです。
・契約の流れに従って条文の配列を考えること。
・重要度の高い条項は、前に、そうでないものは後に配列すること。
・似たような条文はひとまとめにすること。
|