パテントに関する専門用語
  

 No:  1290   

外国法廷/特許出願(外国)/進歩性

 
体系 外国の特許法・特許制度
用語

外国法廷等に利用されるための証拠等

意味  外国法廷等に利用されるための証拠等は、米国第28法典第1782条において、米国の裁判所が一定の条件の下で外国法廷又は国際法廷で利用されるためを提出を命ずることができる証拠及び陳述書・或いは作成を命ずることができる書類を言います。



内容 ①外国法廷等に利用されるための証拠等の意義

(a)米国第28法典(裁判所・裁判手続法)第1782条は、“地方裁判所は当該地区の居住者等に対して、外国法廷又は国際法廷の訴訟手続において利用されるための証拠や陳述書の提出、又は書類等の作成を命ずることができる。”旨を定めています。

 但し、その申請が外国法廷もしくは国際法廷又は何らかの利害関係人によるものでなければなりません。

(b)外国法廷には、我が国でいう特許無効審判も含まれます。

 例えば米国企業甲が日本に特許出願をして取得した特許権を日本企業乙に対して行使し、これに対して乙が、当該発明は特許出願前に新規性・進歩性を喪失していたという理由で特許無効審判を請求し、当該無効審判に利用する証拠の収集のために甲が所在する地区の地方裁判所に、外国(日本)の法廷で使用するための証拠の提出を求めるという場合が想定されます。

②外国法廷等に利用されるための証拠等の内容

(a)外国法廷等に“利用される”とは単なる利用の可能性では足りず、「外国訴訟等の手続きが差し迫っている」ことが必要です。

General Universal Trading Corp. v. Morgan Guaranty Trust Co. 936 F.2d 702,706

(b)外国法廷は、前述の通り、我が国にいう特許無効審判を含みますが、審理の結論が出た後には、その申請は却下されます。

 Ishihara Chemical Co. Ltd. v. Shipley Co. Ltd.事件
外国法廷等に利用されるための証拠等のケーススタディ


留意点

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