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270 進歩性/特許出願の要件(外国)/課題解決アプローチ |
体系 |
実体法 |
用語 |
課題解決アプローチとは(欧州特許出願の) |
意味 |
欧州特許出願の課題解決アプローチ(Problem-and-solution
approach)は、欧州特許出願の進歩性判断の手法であって、「発明は、技術的課題とその解決が理解できるように開示されなければならない。」というものです(EPC
Rule 27(1)(c))。
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内容 |
@欧州特許出願において、進歩性の判断は次の手順で行われます。
(イ)進歩性を判断する特許出願のクレームの発明に最も近い先行技術を一つ特定する。
(ロ)最も近い先行技術の技術的結果あるいは効果と、クレームの発明の技術的効果とを比較し、解決すべき技術的課題を確定する。
(ハ)上記の最も近い先行技術から出発し、この技術的課題を克服するために上記クレームの発明が提案する解決手段が当業者にとって自明であったか否かを判断する。
A上記の(ロ)において、技術的課題は、クレームの発明と、最も近い先行技術との構成上の相違に基づいて定められます。ただし、その技術的課題は、先行技術に対して技術的な改良を求めるものである必要はなく、技術の豊富化に寄与するもの(公知の技術に対して同じか同種の効果を奏する代替手段を単に求めるもの)であれば足ります。
B上記の(ハ)において、上記(ロ)の技術的課題に直面した当業者にとって、最も近い先行技術に変更または付加を行って、クレーム発明の構成に想到できるための教示が、他の先行技術を含めた先行技術全体にあるか否かが判断されます。
Cこの際、当業者が先行技術の教示を或る面からみて考慮できた(could)か否かではなくて、当業者が先行技術の教示を考慮したであろう(would)か否かが判断されなければなりません。→could-would アプローチ
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留意点 |
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