パテントに関する専門用語
  

 No:  540   

特許出願(外国)/Solicitor

 
体系 外国の特許法・特許制度
用語

Solicitor(事務弁護士)

意味  Solicitor(事務弁護士)とは、英国などのコモンロー(英米法)を採用する国家の下で一般的な訴訟(特許出願や特許侵害に関する訴訟を含む)において、法廷での弁論以外の法律事務を取り扱う法律専門職です。


内容 ①イギリスなどのコモンローの英米法の法律専門職は、事務弁護士(solicitor)と法廷弁護士(barrister)とに分かれます。

②事務弁護士は、依頼人から直接依頼されて法律上のアドバイスや法廷外の訴訟活動を行います。



 そして法廷での弁論(advocacy)が必要となったときに事務弁護士から法廷弁護士へ法廷での弁論活動を依頼するのです。

③日本人には、“弁論”があったときというのはピンとこないかもしれませんが、英米法では裁判の訴えを起こすと自動的に法廷が開催されるのではありません。訴えを起こすものの主張に対する一応の確からしさの裏付ける証拠(→prima facie)が必要なのです。

③上述のような事務弁護士及び法廷弁護士の区別は、イギリスの過去の裁判制度に由来しますが、現在でも両者がはっきりしているのは、コモンローの諸国のうちでもイギリスを含む一部の国のみです。カナダのように一人の人間が2つの資格を兼ねる国もあります。

④アメリカにもSolicitorの制度が存在した(する)のですが、本来の意味とはかなりちます。

(a)19世紀末までは、court of equity(衡平裁判所)で議論をするlawyer(弁護士)をその名称で呼びました。

(b)現在のアメリカでは、主としてSolicitorは政府の弁護士(Government lawyer)を意味します。

 例えば「農作物収穫・ラップ用車両」事件では、米国特許商標庁の特許出願の拒絶の決定の取り消しを求める訴訟において、当該特許出願の発明に類似する先行技術を開示する文献を調べたり、特許出願の要件(進歩性)に関して論点に関連する判例を調べる裏方の法律家として登場します(444 F.2d 1168 (In re application of Antle)。

(c)米国で法廷内の弁論を行うlawyerとして“Counsel”がありますが、法廷外の事務的な行為を行わない訳ではありません。
Counselとは(法律上の)


留意点


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