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 パテントに関する専門用語
  

 No:  554   

特許出願の要件(外国)/First to Invent system/先発明主義
進歩性

 
体系 外国の特許法・特許制度
用語

First to Invent Systemとは(特許出願の)

意味  First to Invent Systemとは、米国・カナダ・フィリピン等において特許出願の要件として過去に採用されていた方式であって、同一の発明について複数の特許出願人が競合した場合に最初に発明をした者にpatentを付与すること、新規性・進歩性(非自明性)の有無も発明時を以て判断することを内容とする主義です。


内容 @特許出願のFirst to Invent Systemの意義

(a)発明は無体のアイディアですので、ほぼ同時期に複数人が別個に同様のアイディアを思いつくことがあります。例えば電話機の発明に関しては、複数の人間の特許出願が短い期間に競合して行われました。特許出願は、独占権の付与を求める手続ですので、たとえ各特許出願人がそれぞれ真の発明者であってもそれぞれにpatentを付与することができません。複数の特許出願人のうちpatentからを受けることができる唯一の人間を選ばなければなりません。 

(b)このように互いに競合する特許出願を調整する手段として、First to Invent(FTIと略称する)SystemとFirst to File(FTFと略称する)systemとがあります。

(c)FTFには行政手続の効率の良さや権利の安定性などの利点がありましたが、米国は、個人の発明者の保護の見地から、長年に亘ってFTIを維持していました。

A特許出願のFirst to Invent Systemの内容

 かつて米国で採用されていたFTI制度にはFTF的な色彩が加味されていました。すなわち、1番目の特許出願人がとりあえずpatentを取得する一応の権利(prima facie right)を享受し、2番目の特許出願人の請求により、interference proceedings(抵触審査)を行って、誰が本当に最初の発明者であるかを決定するのです。

 しかしながらこの抵触審査には時に非常に時間がかかるという弊害があり、FTIを見直す動機の一つとなりました。
Interferenceとは(特許出願の)

BFTI制度からへのFTF制度への移行

 First to Invent Systemを採用する国は次第に減っていきました。カナダが1989年に、フィリピンが1998年にそれぞれへFTF制度に移行し、遂にアメリカも2013年に同制度に移行しました。これにより、世界の主要な国の特許制度がに統一されたことになります。
First to File systemとは


留意点

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