[判決言い渡し日] |
1971年2月25日 |
[発明の名称] |
壁構造のための耐荷重断熱性ブロック |
[主要論点] |
進歩性の判断における示唆の程度の解釈(発明特定事項の変更+省略) |
[判例の要点] |
引用発明に単なる設計変更(発明特定事項の自明な選択の範囲内での変更)を施すことで引用発明から特許出願の請求項に記載された発明に想到する場合、引用文献にその変更が明示的に示唆(sugest
expressly)していることは必要ありません。 引用文献から、当業者にとって発明の主題全体が自明であると認められれば足ります。 |
[本件へのあてはめ] |
特許出願人の発明は、2つのコンクリート層の間に発泡層をサンドイッチ状に配置して、コンクリートの耐荷重性と発泡材の断熱性とを両立されたものです。 引用例1は、コンクリート製梁又はその他の部材であって、製品の一部(コア)の部分に発泡材料を使用することを開示しているが、外表層部分と内表層部分との間に断熱発泡材の介在部分をサンドイッチ状に配置して2つの表層部分を断熱することを開示しておらず、 引用例2は、荷重に耐える2層の間に発泡材料の層を設けた建築用ブロックを開示していますが、その2層はコンクリートではなく強化ガラスであり、また2層の間に発泡材料層以外の追加の層を、また2層の外側にベニアの層をそれぞれ備えている 点で異なります。 しかしながら、これら文献から、コンクリート部材中にコンクリートの層及び発泡層を並置して各層の特性を備えた部材を構築するという主題、2つの表層の間に一定の広がりを有する発泡材料の層を介在させることにより熱や音を遮断するという主題を読み取れるので、各文献に具体的に特許出願人の発明の構成に想到するための設計変更に関する明示的な示唆が存在していなくても、当該出願に係る発明に当業者が想到することは自明である(進歩性がない)ものと認められます。 |
[先の関連判決] |
347 F.2d 847 In re
Rosselt [進歩性の判断においてはexpress suggestion (明確な示唆)は必要ない] |
[後の関連判決] |
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