トップ

判例紹介
概要
今岡憲特許事務所マーク



●285 F.3d 1046 JOHNSON & JOHNSTON ASSOCIATES INC., v.R.E. SERVICE CO., INC. and MARK FRATER (特許権侵害行為損害賠償請求・請求棄却)


均等論/特許出願/第5要件相当/プリント回線ボード

 [判決言い渡し日]
2002年3月28日
 [発明の名称]
プリント回線ボード等の製品を製造するための要素(コンポーメント)
 [主要論点]
明細書に開示しながらクレームしなかった事項への均等論の適用の可否
 [判例の要点]
@特許出願人が明細書に開示しながら(請求項に)クレームしなかった事項は、公衆の用のために供されたものとなり、これを実施しても侵害となりません。(Dedicationの法理)

A開示されかつクレームしなかった事項が均等論の条件(実質的に同一の態様で実質的に同一の機能を発揮し、同一の結果をもたらす)を備えていても、救済されません。

B以上のルールは、開示されかつクレームされていない事項がクレーム発明から明確に区別されない場合でも適用されます(これと矛盾する先行判例は無効となります)。

 [本件へのあてはめ]
 本件特許の対象であるプリント回線ボードの構成要素として、特許クレーム中では「アルミニウムからなるシート」と限定的にクレームしており、他方、特許明細書には「アルミニウムは、現在好んで用いられる素材であるが、その他の材料、例えばステンレススチールやニッケル合金を用いても良い。」と記載されています。

 従って、アルミニウムの代わりにステンレススチールを構成要素とする技術は、公衆の財産となっており、これを用いた係争物は均等論を適用することができません。

 [先の関連判決]
Maxwell v. J. Baker, Inc., 86 F.3d 1098
 [後の関連判決]
 
 詳細を知りたい方はこちらをクリックして下さい
 見出しへ戻る




今岡憲特許事務所 : 〒164-0003 東京都中野区東中野3-1-4 タカトウビル 2F
TEL:03-3369-0190 FAX:03-3369-0191 

お問い合わせ

営業時間:平日9:00〜17:20
今岡憲特許事務所TOPページ |  はじめに |  特許について |  判例紹介 |  事務所概要 | 減免制度 |  リンク |  無料相談  

Copyright (c) 2014 今岡特許事務所 All Rights Reserved.