[判決言い渡し日] |
1878年2月25日 |
[発明の名称] |
紙袋製造機 |
[主要論点] |
特許装置の或る要素が、訴訟対象である装置の相互に協働する複数の要素に対応している場合の均等論の適用の可否 |
[判例の要点] |
@或る物が他の物と実質的に同じ態様で実質的に同じ機能を発揮し、そして同じ結果を生ずるときには、その物と実質的に同じもの(均等が成立する)です。 Aこの判断基準を適用するに際しては、次のことに留意するべきです。 (a)その装置の部分であって真に仕事を行うものに特別に着目することにより、他の部分(装置全体を構成する為の便利な様式として採用した部分)を不当に重視しないこと。 (b)形状・形態の相違に重点を置き過ぎずに(形状等が発明のエッセンスである場合を除く)、オペレーションのモードや要素がどのように作用するのかを重視すること。 |
[本件へのあてはめ] |
発明者は、ロールから巻き出した紙をカッターで所定の形状(紙袋を展開した形状)に打ち向く紙袋の製造機械について特許出願を行い、特許権を取得しました。当該特許出願の明細書には、カッターを一旦持ち上げ、ロールから巻き出された紙の上に勢いよく落とすことにより紙を断ち切る(sever)装置が記載されていました。 他方、被告の機械は、ロールから巻き出した紙を、ナイフを配置した作業台の上に乗せ、紙の上に、ストライカーと称する打撃手段を打ち付けることにより、ナイフにより所定形状の紙片を断ち切るものでした。 被告機械のナイフ及びストライカーは協働して、原告機械のカッターと実質的に同じ機能を実質的に同じ態様で奏し、同じ結果をもたらすため、均等論が適用されます。 |
[先の関連判決] |
[後の関連判決] |
SANITARY REFRIG'R CO. v. WINTERS (280 U.S. 30) |
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