[判決言い渡し日] |
昭和13年4月20日 |
[発明の名称] |
商品陳列取出ユニット |
[主要論点] |
分割出願の基礎となった特許出願での事情の参酌の可否 |
[判例の要点] |
分割出願の基礎となった特許出願での事情は、その事情が分割出願の出願経緯と密接な関係があるときには、それを参酌できると考えるべきです。 |
[本件へのあてはめ] |
本件特許は、分割出願の基礎となった特許出願(原出願)の請求項1について「引用例1には、商品の自重による移送具としてコロを用いた商品陳列棚が記載されている」との拒絶理由通知書が発せられた後に、原出願から分割出願されたものであり、 (a)分割出願当初の明細書における特許請求の範囲は、請求項1及び2からなり、そのいずれも「ローラ支持板」を用いた技術についてのものであったこと、 (b)本件特許は、その後、請求項2を削除し、請求項1につき「ストッパ」の要件を加重する補正を経て、登録されたこと、 (c)本件明細書の実施例及び本件特許に係る図面に、原出願の当初の明細書の実施例及び図面のうち、L字型ローラ支持板を用いたものが、そのまま用いられていること、 が認められ、これらのような特許出願の経緯及び本件特許請求の範囲に「ローラ支持板」は商品陳列ケースの底側に「組付けられ」るものであることが記載されていることに照らすと、本件特許における「ローラ支持板」は、「商品陳列ケース」とは別個の部材であると認めるのが相当であります。 |
[先の関連判決] |
平成8年(ワ)1597号「サーマルヘッド」事件 |
[後の関連判決] |
詳細を知りたい方はこちらをクリックして下さい |
見出しへ戻る |