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| [判決言い渡し日] |
| 1970年11月5日 |
| [発明の名称] |
| ゴルフバッグアクセサリー |
| [主要論点] |
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米国特許出願の進歩性判断における先行技術の範囲 |
| [判例の要点] |
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@特許出願の進歩性(非自明性)を否定する根拠となる先行技術の引用例適格性(発明者が直面する問題に合理的に関連すること)の判断に際しては、構造及び機能の共通性に着目するべきです。 A非自明性の2次的考察として商業的成功や業界内の評価を用いるときには、商業的成功が発明のユニークな特徴のみに起因することを証拠が示していることが必要であり、また評価の程度が問われます。 |
| [本件へのあてはめ] |
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@引用文献1には、ゴルフクラブを収納可能な中空のチューブを含む構成が、引用文献2にはコルベート(暗渠・排水管)の端部を外側にカールさせ、当該カールの内部に補強リングを挿入した補強手段が開示されています。 裁判所は、コルベートとゴルフクラブとは非類似の技術であるという特許出願人の主張を退けて、両者の組み合わせにより進歩性を否定しました。補強手段という機能の共通性、柔軟で中空のチューブという基本構造の共通性、当該構造を有する製品の端部はダメージを受けやすいという普遍的な問題を考慮すると、別種のチューブに存する同じ問題(same problem)に対する同じ解決策(same solution)を提案する引用文献2を、引用文献1に適用することは妥当と考えられるからです。 A商業的成功の証拠は発明品の導入により売り上げが4倍に増えたことのみを示しており、他の要因(価格的要素・市場の増大)の影響が不明であり、業界内の評価の証拠は2名の業界人が特許出願の発明が自明ではないと陳述したのみなので、特許出願の審査での初期の評価を覆すに足りません。 ![]() |
| [先の関連判決] |
| [後の関連判決] |
| 476 F.2d 1370(In re Ellis) |
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