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●昭和62年(行ツ)第3号「トリグリセリドの測定法」事件


進歩性審査基準/特許出願/発明の要旨/リパーゼ判決

 [判決言い渡し日]
平成3年3月8日
 [発明の名称]
トリグリセリドの測定法
 [主要論点]
進歩性判断における発明の要旨の解釈(改良発明の解釈)
 [判例の要点]
@特許出願の新規性・進歩性の判断における要旨認定は、特段の事情のない限り、特許出願の願書に添付した特許請求の範囲の記載に基づいてされるべきです。

A特許請求の範囲の記載の技術的意義が一義的に明確に理解することができないとか、あるいは、一見してその記載が誤記であることが明細書の発明の詳細な説明の記載に照らして明らかであるなどの特段の事情がある場合に限って、明細書の発明の詳細な説明の記載を参酌することが許されるに過ぎません。

 [本件へのあてはめ]
@本件において、特許出願人は、自らがした先願発明(Raリパーゼを利用するもの)の改良発明であり、明細書中の実施例も全てRaリパーゼに関するものであることなどから、請求の範囲中の“リパーゼ”という用語をRaリパーゼと解釈するべきと主張しています。

Aしかしながら、本件特許出願の特許請求の範囲の記載には、トリグリセリドを酵素的に鹸化する際に使用するリパーゼについてこれを限定する旨の記載はなく、前記のような特段の事情も認められないから、前記特許請求の範囲に記載のリパーゼがRaリパーゼに限定されるものであると解することはできません。

 [先の関連判決]
昭和41年(行ケ)第62号(請求の範囲への要件の実質的追加禁止)
 [後の関連判決]
 
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