[判決言い渡し日] |
1992年9月4日 |
[発明の名称] |
キーボード又は弦楽器での読譜及び音楽の演奏のための器具及び方法 |
[主要論点] |
[判例の要点] |
(特許出願人により)クレームされた発明が既知の要素の組み合わせであるときの特許性の判断において、問題となるのは、先行技術が全体として、その組み合わせが望ましいことを示唆する何かが存在するか否かことであり、その際に特許出願の発明の内容に対する単純かつ明示的な教示”(simple
express teaching)は、審査官が特許出願の発明が一応自明であるために必要ではありません。 |
[本件へのあてはめ] |
本件特許出願の発明は、ピアノ等のキーボードに適用して音を表記するマーカーの発明であって、古い表記法及び新しい表記法を併記したものです。こうした古い表記法及び新しい表記法を併記することを、直接に(単純かつ明示的に)開示する証拠はありませんが、2つの古い表記法を併記する主引用例の構成の一方を、副引用例を参考として、新しい表記法に置き換えることで本件特許出願の発明に至ることは自明である、と考えられます。 副引用例が古い表記法の欠陥を述べていますが、そのことは本件特許出願の発明に至ることの阻害要因にはならず、先行技術全体としてみれば引用例同士を組み合わせることの望ましさを示唆していると評価されます。 |
[先の関連判決] |
730 F.2d 1452,1462 Lindamann v. A.H.D (組み合わせの望ましさ) 539 F.2d 1300, 1304, In re Kronig (単純かつ明示的な教示を要しない) |
[後の関連判決] |
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