No: |
1368 Intervention(参加)/特許出願/ |
体系 |
外国の特許法・特許制度 |
用語 |
Intervention(参加) |
意味 |
訴訟におけるIntervention(参加)とは、米国の裁判制度において、もともと裁判の当事者でない第三者が、原告又は被告の側に加わることにより当事者となることを言います。
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内容 |
@Intervention(参加)の意義
(a)参加の必要性
裁判制度は、当事者間の紛争を解決するためにあります。
“訴えなければ裁判なし”という法諺が示すように、裁判所は、当事者の一方が訴えを起こすことにより開始されます。しかしながら、裁判の元々の当事者以外に裁判の行方に利害関係を有する者がいる場合があり、その者を除外して裁判手続きを進めると、公正の要請に反する場合があります。
また、そうした利害関係がなくても、裁判所の裁量により、当事者以外の者が裁判の手続に加わることを認めるべき場合があります。
(b)参加の種類
米国の連邦民事規則によれば、参加には2つのタイプ、すなわち、“権利としての参加”(intervention of
right)と、受け入れ可能な参加(permissive
intervention)とがあります。民事連邦規則によれば、参加には2つのタイプ、すなわち、権利としての参加(intervention
of right)と、{申請人の権利を保護するためではないが裁判手続き上で}受け入れ可能な参加(permissive
intervention)とがあります。
(b)権利としての参加は、参加人が現在進行中の裁判の当事者になることを申請しており、かつ所要の条件を満たすことを十分に立証した場合に認められます。
→Intervention of Right (権利としての参加)とは
(c)受け入れ可能な参加は、裁判所の裁量により認められるものです。 →Permissible Intervention
(受け入れ可能な参加)とは
AInterventionの内容
(a)参加申請の拒否について
参加の申請を許可するかどうかを決定するときには、裁判所は、通常、申請者が参加することの必要性と、参加が許されたときの現在の当事者の苦労とを秤にかけます。
具体的には、裁判所は、申請者と現在の当事者とが共通の論点を問題とするかどうかに着目します。
仮に参加を申請する者が新たな論点を法廷に持ち込もうとするならば、参加の申請は拒否されます。
なぜなら、その参加を許可することにより、他の当事者に対する潜在的な不利益(prejudice)と訴訟の遅延を生ずる可能性があるからです。
例えば特許侵害訴訟であれば、特許無効(例えば特許出願時に新規性や進歩性が存在していないことを理由とするもの)の論点が参加人により新たに主張されるというような場合が考えられます。
(b)参加の申請者は、参加できないことにより、当該訴訟により、自らの利益が損なわれる可能性があることを示せば足ります。具体的に裁判の判決によりどう言う不利益が生ずるかまでは証明する必要がありません。
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留意点 |
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