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1379 エキスパートレポート (Expert
report)/特許出願/ |
体系 |
外国の特許法・特許制度 |
用語 |
エキスパートレポート (Expert report) |
意味 |
エキスパートレポートとは、法定で証言をする専門家証人が裁判の争点に関して意見を述べるために裁判所に提出するレポートです。
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内容 |
@エキスパートレポートの意義
(a)専門家証人は、裁判において自らの経験などに照らして法律上の争点に関して自分の意見をいうことができます。
(b)専門家証人の意見は、裁判所の審理の基礎として受け入れてよいか否か、すなわち、証拠としての適格性があるかどうかを予めチェックされます。
(c)チェックのポイントとしては、意見を述べるに際して専門家が依拠した論理や技術が検証可能か、その論理が公開され同業者による検討(review)を得ているか、当該理論の誤差(誤り)の確率などです(→ダウバートスタンダードとは)
(d)こうしたチェックに資するため、裁判において陳述する専門家証人は、エキスパートレポートを提出する必要があります。
エキスパートレポートは、通常、事実の陳述、詳細な議論、専門家の結論や意見及びこれらを正当化する説明を含みます。
Aエキスパートレポートの内容
(a)エキスパートレポートでは、例えば、その専門家が証言の時点から遡って10年以内に執筆した公開文書(publication)があるときには、それらの文書のリストを記載することを求められる場合があります。
これは、何らかの分野の専門家であっても、例えば専門違いの事柄に関して証言をしている場合には証拠として受け入れるべきではないからです。
特に特許出願の要件に関する証言では、当該出願の対象である技術分野の専門家であるかどうかが重要となります。
例えば特許出願の補正が新規事項であるかどうかに関して意見を述べた技術的専門家の専門分野が当該特許出願の発明の技術分野と一致するかどうかで争いになった事例があります。
→技術的専門家のケーススタディ2
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留意点 |
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