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643 特許出願(外国)/クレーム解釈/外部証拠/包袋禁反言 |
体系 |
外国の特許法・特許制度 |
用語 |
外部証拠(extrinsic evidence) |
意味 |
外部証拠(intrinsic evidence)とは、特許権のクレーム解釈或いは特許出願中のクレームの解釈において、特許出願の出願書類や特許出願の経過とは異なる外部のソースから得られる証拠をいいます。
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内容 |
@外部証拠の意義
(a)一般に米国訴訟では、法律関係の根源となる書面(契約書等)自体から得られる証拠を内部証拠といい、これに対して、外部のソースに由来する証拠(証人の証言など)を外部証拠といいます。
(b)特許の場合には、特許明細書の中の用語の意味を明らかにするための先行技術文献や専門家の意見などが外部証拠に相当します。
(c)これに対して、特許出願人が作成したクレーム自体や明細書、更に意見書での意見表明などは内部証拠です。
→内部証拠(intrinsic evidence)とは
A外部証拠の内容
(a)判例では、裁判所は、発明を理解するために外部証拠を用いることは構わない、しかしながら、外部証拠は内部証拠と矛盾してはならないという立場をとっています。
→192. F.3d 973 Elkay MGF.Co. v. Ebco MGG.Co.
(b)例えば、特許出願人が意見書で主張した発明の固有の効果を、訴訟の段階で学者の意見などを証拠として撤回することは困難です。
裁判所は意見書での主張の方をより信用できると判断するからです。
エストッペル(包袋禁反言)の法理により、意見書での主張と矛盾するような権利範囲を主張することは原則として認められません。
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留意点 |
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