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 パテントに関する専門用語
  

 No:  646   

発明の効果/進歩性審査基準/特許出願

 
体系 実体法
用語

発明の効果

意味  発明の効果とは、発明の作用によって現れる好ましい結果といいます。


内容 @発明の効果の意義

(a)我国の発明の概念は、自然法則を利用した技術的思想の創作であり、その思想は発明の目的・発明の構成・発明の効果の3つの要素から成り立つと考えられます。

(b)これら3つの要素の関係は、一般に次のように説明されます。

 発明の目的(課題)は発明の起因であり、発明の構成(課題解決手段)は発明の本体であり、発明の効果は発明の結果である。

(c)発明の結果には、先行技術に比較して有利な結果と不利な結果とがありますが、当然ながら、進歩性の評価において参酌されるのは“引用発明と比較した有利な効果”であり(進歩性審査基準)、これを一般に発明の効果といいます。

 もっとも一つのアイディアが有利な結果の他に不利な結果を奏するものであっても、一般的に、不利な結果の存在により、それにより、特許出願人が有利な結果(発明の効果)を主張することの妨げとはなりません。

(d)発明の構成と発明の効果とを結ぶ靭帯的な役割を果たすものとして発明の作用があります。

A発明の効果の内容

(a)特許出願の明細書に記載するべき発明の効果は、当該発明に特有の効果です。

(イ)すなわち、先行技術と共通する効果まで特許出願の明細書に記載すると、発明の特徴が不明確になるからです。

(ロ)特有の効果は、必ずしも高い技術的意義である必要はありません。発明の構成自体に困難性があり、その構成から一定の効果が発揮されれば進歩性を認めてよいからです。
発明特有の効果とは

(b)進歩性審査基準には、(i)有利な効果を参酌しても、請求項に係る発明に容易に想到することが十分に論理付けられたときには進歩性は否定されるが、(ii)有利な効果が特許出願時の技術水準から予測される範囲を超えて顕著であるときには、この限りではない、と説明しています。

(c)数値限定を主とする発明の効果としては、その数値限定により顕著な効果を生ずるか否かが問題となります。
数値限定を伴う発明の効果とは


留意点

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