体系 |
手続的特許要件 |
用語 |
特別な技術的特徴とは(発明の単一性) |
意味 |
特別な技術的特徴とは、先行技術に対する貢献をもたらすものです(→発明の単一性)。
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内容 |
@特別な技術的特徴は、PCT(特許協力条約)上の用語(Specific Technical
Feature)の訳語です。STFと略称することもあります(→発明の単一性の由来)。しかしながら、PCT出願以外の通常の特許出願にも同様の考え方が適用されます。
A技術は累積的に進歩することで産業の発達に貢献します。PCTでは、複数の請求項に記載された発明が共通する新しいアイディアに基づくものであり、それにより技術の発展に寄与(特別の貢献)をするときに、発明の単一性を認めることにしました。
B例えば高分子化合物Aを用いて酸素バリアー性のよい透明材料を提供するというアイディアは、包装技術に貢献します。故に高分子化合物Aの発明及び高分子化合物Aからなる食品包装容器の発明は、一の願書で特許出願できます。
C前述の高分子化合物の如く2つの発明が”同一の技術的特徴”を有する場合だけでなく、下記の如く”対応する技術的特徴”を有する場合にも、単一性が認められます。
(a)技術的な意義が共通し又は密接に関連する場合 請求項1→窒化ケイ素に炭化チタンを添加してなる導電性セラミックスの発明
請求項2→窒化ケイ素に窒化チタンを添加してなる導電性セラミックスの発明
(b)技術的特徴が相補的に関連する場合
請求項1→映像信号を通す時間軸伸長器を備えた送信機の発明 請求項2→受信した映像信号を通す時間軸圧縮器を備えた受信機の発明
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留意点 |
特別な技術的特徴は事後的に否定される可能性があります。特許出願の実体審査の始めに特徴と考えた事象が先行技術中に発見された場合です。この場合には分割出願をする必要が生じます。
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