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| [判決言い渡し日] |
| 1960年6月29日 |
| [発明の名称] |
| 車両用タイヤ |
| [主要論点] |
| 進歩性の判断における示唆の解釈 |
| [判例の要点] |
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複数の文献を組み合わせるときに、一つの文献の要素を物理的に他の文献の構成中の何かと物理的に(physically)置き換えることまでは要求されません。2つの文献を考慮して、一方の文献が特許出願人が他方の文献に何をするべきかを示唆していれば足ります。 |
| [本件へのあてはめ] |
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主引用例に踏み面の周方向にジグザグ状の2つのリブ及びその間の溝が形成された構成が開示されており、副引用例にリブから横方向に延びるチャネルが開示されているので、当業者が両引用例を組み合わせて本件特許出願の発明に到達することは容易です。 特許出願人は、副引用例は主引用例のタイヤの踏み面中のどこにチャネルを開示するべきかということを開示していないと反論しています。 しかし、引用例中の示唆は或る技術内容を物理的に他の引用例の要素と物理的に置き換えることまでは要求されず、副引用例の(踏み面の中央側から排水するための)チャネルを見て、踏み面の中央部にジグザグ状のリブが設けられた主引用例のタイヤに対して何をすればよいのかが判れば足りるので、特許出願人の反論は説得力がありません。 ![]() |
| [先の関連判決] |
| 218 F.2d 593 (In re Towmey) |
| [後の関連判決] |
| 642 F.2d 413 (In re Keller) |
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