今岡憲特許事務所マーク

トップボタン
 パテントに関する専門用語
  

 No:  1013   

内的付加/特許出願/利用発明

 
体系 権利内容
用語

内的付加とは(利用発明に関して)

意味  内部付加とは、利用発明において、先願(先行する特許出願・実用新案登録出願等)に係る他人の特許発明に対して、当該発明の構成要素の一部をさらに限定する形で新たな要素を付加することを言います。

 なお、内的付加という用語は、特許出願の請求の範囲の補正に関しても用いられますが、ここでは、利用発明に関して説明します。


内容 @内的付加の意義

 内的付加とは、先願に係る他人の特許発明(要素A+B+Cからなる発明)に対して、その一部の要素Aを限定する新たな要素aを加えることを言います。

 例えば、先願の特許発明が、シャープペンシル本体とこの本体の基端に取り付けられた消しゴムとなる消しゴムかなるシャープペンシルであり、後願の特許発明がシャープペンシル本体とこの本体の基端に取り付けられた消しゴムとなり、シャープペンシルの芯繰り出し機構として特定の構造を採用しているときの如くです。

zu

 これに対して、先の特許出願に係る特許発明が鉛筆本体と本体の基端に付設した消しゴムからなる消しゴム付き鉛筆であり、これに対して、後願発明が鉛筆本体と鉛筆本体の基端に取り付けられた消しゴムと鉛筆本体の先端に嵌め合わされたキャップとからなるときには外的付加となります。
外的付加とは

A内的付加の内容

(a)内的付加の一例として、先願発明がある一般式で表される物質を含む殺虫剤であるのに対して、後願発明が前記一般式に該当する下位概念の物質を含み、温血動物に対して毒性が極めて低い殺虫剤が該当します。

 この場合には、元の発明の作用(殺虫作用)を残しており、かつ、当該発明の技術常識からすると、虫に対して毒となるものは温血動物に対しても毒となるという予想を覆して、温血動物に対する毒性が低いという新たな作用効果を発揮しますから、利用発明として成立し得ます。

 こういう発明は、選択発明と言われます(→選択発明とは)。

(b)先願の特許発明と内的付加の関係ありながら、特許性があり、かつ利用関係も成立しない場合、先願発明の一部に発明未完成の部分が残っていることが考えられます。
穴明き説とは


留意点

次ページ

※ 不明な点、分かりづらい点がございましたら、遠慮なくお問い合わせください。


 

パテントに関する専門用語一覧へ戻る




今岡憲特許事務所 : 〒164-0003 東京都中野区東中野3-1-4 タカトウビル 2F
TEL:03-3369-0190 FAX:03-3369-0191 

お問い合わせ

営業時間:平日9:00〜17:20
今岡憲特許事務所TOPページ |  はじめに |  特許について |  判例紹介 |  事務所概要 | 減免制度 |  リンク |  無料相談  


Copyright (c) 2014 今岡特許事務所 All Rights Reserved.