パテントに関する専門用語
  

 No: 111

特許出願の査定後/審判等/拒絶査定

体系 審判など
用語

拒絶査定不服審判

意味  拒絶査定不服審判とは、特許出願又は特許権の存続期間の延長登録出願について拒絶査定を受けた者が拒絶査定の謄本送達日から3月以内に請求できる審判です。

内容 @特許法は、審査主義の下、特許出願人等を保護するために意見書の提出や特許出願の明細書の補正などを認めています。しかしながら審査官による事実の看過や特許出願人等の不適切な対応により拒絶査定が出される場合があります。そこで審査の続審である拒絶査定不服審判を採用しました。

A続審は、新たに最初から審査する覆審と対立する概念であり(→続審主義)、審査での手続を土台として審理を続行し、新たな資料も補充して拒絶査定を維持できるか否かを判断します。

B従って審判官は、審査と同じ拒絶理由通知を出す必要はなく、査定理由と異なる拒絶理由を発見したときに拒絶理由通知を行うものとされています。

C特許出願人は、拒絶査定不服審判の請求と同時に明細書等の補正及び分割出願をすることができます。補正をした場合には審査前置に付されます。

D拒絶査定不服審判では職権主義が採用されています。

E審理の主体は審判官です。特許出願人は、審判官に除斥・忌避の理由がある場合に除斥・忌避の申立ができます。
 なお、一定の要件下で、特許出願人(審判請求人)は、当該特許出願の審理が早期に行われることを申請できます。
特許出願の早期審理とは

F審判官は、拒絶査定を取り消す場合、特許出願の事件の、審査への差し戻しができます。

留意点 Bに関して、例えば審査で新規性を否定し、審判において同一引用例で進歩性を否定するときには、特許出願人に対して新たに拒絶理由通知を行うことが必要です。
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