パテントに関する専門用語
  

 No:  1466   

Judgement on the merits(本案判決)/特許出願

 
体系 外国の特許法・特許制度
用語

Judgment on the merits(本案判決)

意味  Judgment on the merits(本案判決)とは、提起された現実の問題(factual issues)に対する事実の分析及び裁定(adjudication)を経て出された判決を言います。



内容 ①Judgment on the meritsの意義

(a)“Judgement on merits”は、例えば次の事柄に基づくものです。

・主要事実(ultimate facts)

・プリーディングで開示された事実の陳述(state of the fact)

・権利の回復(right of recovery)のための証拠

(b)すなわち、“Judgement on merits”は、訴訟で提起された全ての事実を考慮した上で、これらの事実に基づいて裁判所が到達した決定を言います。

 手続的な問題(手続上の瑕疵など)により決定に至った場合は、該当しません。



(c)“Judgement on merits”は、当事者の権利及び義務に関する宣言となります。

(d)“Judgement on merits”は、我が国で言う本案判決に対応する概念です。
本案判決とは


②Judgment on the meritsの内容

(a)本案判決の効果として、Res Judicata(既判力)が挙げられます。
Res Judicata(既判力)とは

 例えば特許侵害訴訟において、被告が主張した特許無効の抗弁(例えば特許出願前に公開された先行技術から特許発明は自明である旨の抗弁)が裁判官により認められ、原告の主張を棄却する判決が出されたとき、当該判決は、“Judgement on merits”として、前述の“Res Judicata”が生じます。

 同じ当事者間での裁判の蒸し返しを防止するためです。

(b)また本案判決の効果として、米国では“Collateral estoppel”が適用されます。
コラテラル・エスペットル(Collateral estoppel)とは

 すなわち、特許権者が同じ特許権に基づいて異なる会社に対して特許侵害訴訟を提起したときには、原告の請求は“Collateral estoppel”の適用により退けられることになります。



留意点

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