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フォーラム標準/オープン&クローズ戦略/特許の活用/特許出願/特許調査 |
体系 |
ビジネス用語 |
用語 |
フォーラム標準 |
定義 |
フォーラム標準とは、特定の標準の策定に関心を持つ複数の企業が会議(フォーラム)における合意によって形成する標準です。
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内容 |
@フォーラム標準の意義
(a)技術標準の態様としては、一企業の市場支配力が非常に強くて当該企業の製品の方式がそのまま市場の規格となってしまうもの(デファクト標準)や、国全体或いは地域全体の産業政策を推進する立場から公的機関が技術標準化を推進するもの(デジュール標準)もあります。しかしながら、それ以外にも、業種毎で或いは業種の垣根を超えて課題毎に、それに関心を有する複数の企業が集まり、意見交換を交わしながら、技術標準を策定する場合があります。これがフォーラム標準です。
(b)フォーラム標準では技術標準化と製品化とが同時に進行する傾向にある。いわばデジュール標準とデファクト標準との中間に位置するものである。
(c)フォーラム標準は企業のオープン&クローズ戦略と密接な関連があります。オープンした技術を他者が採用し易い環境を整えるためには、当該技術が標準化されていることが好ましいからです。
(d)特に近年ではフォーラム標準の策定が活発になっていると言われます。
Aフォーラム標準の具体例
標準化団体としては、IEEEやMPEG}があります。前者は、電気・電子分野における世界最大の専門化組織であり、後者は動画・音声データの圧縮方式の標準規格を検討するため、ISO(国際標準化
機構)とIEC(国際電気標準会議)が合同で設置した専門家委員会です。
Bフォーラム標準と特許の活用及び取得(特許出願)との係わり
(a)フォーラム標準に必須の技術に対して主に外部の事業者が予め特許出願し、そのパテントを、フォーラム標準を利用する事業者へ行使して、高額のライセンス料を要求することをホールドアップ問題といいます。
(b)こうした問題を避けるために、フォーラム標準では、まず特許調査(権利化前の特許出願を含む)を徹底して行い、必須技術に関しての現在・将来の権利状況を確認しようとします。
(c)またフォーラム標準の参加者に対して、パテント(特許出願中の権利を含む)の行使に関して、参加者が守るべき最低限のルールを定めることが多くなっています。
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留意点 |
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