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 パテントに関する専門用語
  

 No:  594   

Ex−Anteアプローチ/特許の活用/特許出願

 
体系 ビジネス用語
用語

Ex−Anteアプローチ

定義  Ex−Anteアプローチとは、技術標準の策定段階で標準必須特許を有すると考える権利者が、第三者に対して請求することがあるロイヤリティの最大値を事前に公開するという方法です。


内容 @Ex−Anteアプローチの意義

 フォーラム標準においては、技術の普及及び特許の活用のバランスを図るための取り決め事(→IPRポリシーとは)を行うことが多く、取り決めの一つが必須標準特許のライセンスを他人に設定する条件を宣言することです。宣言の一つに、有償であるが合理的で差別的でない条件で行うRAND宣言があります。合理的かどうかは、難しい問題ですが、当事者が納得し易い対処方法として、ロイヤリティの最大値を設定するがEx−Anteアプローチあります。

AEx−Anteアプローチの内容

(a)“Ex−Ante”とは事前にという意味です。

(b)Ex−Anteアプローチは、RAND宣言の「合理的」の中身を事前に明らかにして後日に論争が起こらないようにするものです。

(c)特許権者/特許出願人の立場からすると、将来得られる利益(実施料)の見通しがつきやすいように感じられますが、下記の通りる実施料の累積によりライセンシーが現れない可能性があります。

AEx−Anteアプローチの問題点

(a)Ex−Anteアプローチは、RAND宣言の枠組みの中で最大限の利率を事前に開示するものであるため、多数の標準必須特許があるときに累積実施料の高騰(ロイヤルティスタキング)を生じやすいと言われています。

(b)通常は標準必須特許が多数存在するときには、ライセンス管理会社が特許の活用の面を考慮して、相対的に個々の実施料を低く抑えようとするのですが、そうした抑制が働きにくいからです。


留意点

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