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669 クロスライセンス/実施権/特許出願/特許の活用 |
体系 |
権利内容 |
用語 |
クロスライセンス契約上の注意点とは(独占禁止法) |
意味 |
クロスライセンス契約は、特許権を有する複数の者が、それぞれの権利を、相互にライセンスをして各人の特許の活用を図る契約ですが、独占禁止法で禁止されている行為に該当しないように注意する必要があります。
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内容 |
①クロスライセンス契約と独占禁止法との関係
(a)クロスライセンスは、技術開発・特許出願・権利の取得と結び付いて、事業者同士が協力して、自己の技術や企業の有為性を高めるという側面があります。しかしながら、その協力が行き過ぎて独占禁止法上の不当な取引制限などに至ると、刑事罰や特許権の取消という結果をもたらす可能性があります。
→特許権の取消とは(独占禁止法)
(b)クロスライセンスは、パテントプールやマルティプルライセンスに比べて、関与する事業者が少数であることが多いですが、それだからと言って独占禁止法に抵触しないという保証があるわけではないので、注意するべきです。
②クロスライセンス契約の注意点
(a)不当な取引制限に関する注意点
クロスライセンスに関与する事業者が少数であっても、それらの事業者が一定の製品市場において占める合算シェアが高い場合に、下記の事柄を共同で取り決める行為は、不当な取引制限に該当する可能性があります。当該製品の取引分野における競争を実質的に制限するおそれがあるからです。
・当該製品の対価、数量、供給先等について共同で取り決めること。
・他の事業者へのライセンスを行わないこと。
(ロ)技術の利用範囲としてそれぞれが当該技術を用いて行う事業活動の範囲を共同して取り決める行為は、技術又は製品の取引分野における競争を実質的に制限する場合には、不当な取引制限に該当します。
→クロスライセンスとは
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留意点 |
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