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 パテントに関する専門用語
  

 No:  763   

損害賠償請求権1/特許侵害

 
体系 権利内容
用語

損害賠償請求権とは(不法行為による)

意味  不法行為による損害賠償請求権とは、違法な行為によって損害を受けた者が、その原因を作った者に対して違法な行為による埋め合わせを請求できる権利をいいます。


内容 @不法行為による損害賠償請求権の意義

(a)民法709条には、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護されている利益を侵害した者は、これによって生じた損害を補填する責任を負う。」と規定されています。

(b)すなわち、この損害賠償は、違法行為により発生した損害に対して請求するものであり、適法な行為による損害を埋め合わせする損失補填とは区別されます。

(c)また民法415条には、債務不履行による損害賠償請求権がありますが、これは不法行為による損害賠償権とは別のものです。

 例えば甲が乙との間で研究資金を提供する代わりに研究開発の成果は共同で特許出願するという契約があったのにも関わらず、甲が単独で特許出願をしてしまった場合です。

A不法行為による損害賠償請求権の内容

(a)損害賠償の請求は金銭での賠償を原則とします。

(b)損害には現実に生じた損害の他に、将来受ける筈であった利益の損失を含みます。
逸失利益とは

(c)我国において損害賠償請求権は、損害の補填を限度として認められるものであり、英米法における懲罰的賠償のように損失額を超えて賠償を請求することはできません。
懲罰的損害賠償(Punitive damage)とは

B特許法の下での特則

 特許出願の対象である発明は、無体物であり、事実上の占有ができないため、侵害を発見しにくく、また侵害額の算定が容易ではないという特殊な事情があります。

 これを考慮して、特許法では、過失の推定損害額の推定などの特則を設けています。


留意点

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