No: |
615 Double
patenting/外国特許出願の要件/特許権の存続期間/先願主義 |
体系 |
外国の特許法・特許制度 |
用語 |
Double patenting(重複特許) |
意味 |
Double patenting(重複特許)とは、米国において、特許出願人(発明者)が同一である場合において実質同一の発明について複数の特許が併存している状態を指します。
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内容 |
@Double patentingの意義
(a)米国の特許制度は、他の多くの国と同様に一発明一特許の原則を前提とします。
(b)一つの発明に関して特許出願人が相違する複数の出願が競合する場合には、単に先願主義(法改正前の特許出願に関しては先発明主義)で対応すれば足りますが、特許出願人(発明者)が同一である場合には問題があります。
(c)米国では、発明者のアイディアを多面的に権利化できるようにするため、継続的な出願(継続出願・一部継続出願・分割出願)を求めており、特許出願人が同一である場合にまで一発明一特許の原則を厳格に適用することは必ずしも妥当ではないと考えられるからです。
→Continuing Applicationとは(継続的な出願)
(d)上述のように特許出願人が同一の場合に問題となるのは、特許権の存続期間の実質的な延長の問題であり、こうした問題を回避するためにはTerminal disclaimer(特許権の存続期間のうち延長部分を放棄する宣誓書)を提出すれば足りるからです。 →Terminal disclaimerとは
ADouble patentingの種類
(a)同じ発明(Same-invention)に関する重複特許
特許法の条文に規定されているところから、法定型重複特許(staturory type double patenting)ということもあります。 →“Same-invention type”(同一発明型)の重複特許とは
(b)実質的に同じ発明に関する重複特許
判例を根拠としており、法定のものでないことから“Non-staturory type”
(非法定型)の重複特許ということがあります。 →“Non-staturory type”(非法定型)の重複特許とは
BDouble patentingの法上の取り扱い
米国においても上述のTemninal disclaimerを出せばDouble patentingは許されるというものではなく、継続出願の回数を始めとして各種の要件がある。要件に適合しないときにはDoctorine of double patentingが適用されて、特許出願は拒絶されます。 →Doctrine of Double patentingとは
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留意点 |
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